肩こりについて
肩こりについて
日本人の身体の悩みで常に上位にあるのが「肩こり」です。
厚生労働省による国民生活基礎調査(2015年度)における有訴者率で
男の2位、女の1位を占める症状なのです。(男の1位、女の2位は共に腰痛)
肩こりのメカニズム
肩こりはからだではどのようになっているのでしょうか?
私達のからだの中を流れる血液は約1分間のうちにからだ中を巡回し、
老廃物を体外に出したり、酸素などの栄養素を全身に届ける役割があります。
しかし、様々な影響を受け、血流が滞り、血行不良になると、
いろいろな身体の不調がでてきます。
その不調の一つが「肩こり」です。
肩こりの原因は血行不良なのですが、血行不良で以下のようになっていきます。
血行不良
↓ ↑
老廃物・水分の蓄積 血管を圧迫
↓ ↑
筋肉がむくむ → 筋肉の緊張
筋肉に沿って流れる血液の流れが滞ることで筋肉が緊張し硬くなり、
血管を圧迫され、痛みや筋緊張感といった肩こりの症状をもたらします。
逆にいえば、肩こりの症状は滞った血液の流れを良くする事で肩こりの症状は緩和されます。
肩こりの原因
肩こりの原因はいろいろありますが、そのなかで多くみられるのが、
大まかに分類すると「運動不足」、「ストレス」が主な原因になります。
・運動不足
読書、スマホを見る、パソコン作業など前かがみの姿勢は
頭の重さ(4~5kg)を最も受け易くなってます。
同じ姿勢は筋肉を使っていないと思われがちなのですが
実は重い頭を常に支えるために緊張し続けています。
さらに血液は筋肉を動かすことで循環しているので
同じ姿勢をしているということは筋肉を動かしていないので
血行が悪くなります。
・ストレス
ストレスと言ってもいろいろある。
・物理的ストレス・・・寒さ、暑さ、気圧、騒音など
・科学的ストレス・・・酸素の欠乏や過剰 、栄養不足、薬害など
・生物的ストレス・・・病気、けが、不規則な生活、睡眠不足、過労など
・精神的ストレス・・・人間関係のトラブル、失恋、解雇、怒り、不安、挫折など
からだがこれらのストレスを感じると自律神経の中の交感神経が優位になり、
その緊張状態が血管を収縮させ血行不良を起こしたり
ストレスに対し直接筋肉を硬くさせることにより血行不良を起こしこりになる。
肩こりのセルフケア
からだを温めたり、深呼吸をしたり、
マッサージをしたりするのもいいと思いますが、
一番のおススメは「からだを動かす」ことです。
ということでおススメの体操をいくつかご紹介します。
1.肩を上下に動かす
《目安:5~10回程度》
①左肩を耳に近付けるように持ち上げます。
②左肩を脱力すると同時に右肩を耳に近づけるように上げます。
①・②をリズミカルに交互に行います。
2.肩をすくめる
《目安:5~10回程度》
①両肩を耳に近づけるように上げて、
頭を上に向けてギュッと力を入れて3秒キープします。
②3秒キープしたら、肩を落として脱力します。
3.肩回し
《目安:左右1セットで3~5回程度》
①両肩先に指先をつける。
②ひじを大きく回していきます。
③①の状態に戻し、反対も同様に回します。
ひじを回した時に角度によって気持ちよく伸ばされる部位が異なりますが、伸びをしっかりと感じるためにも、可能な限り大きくひじを回します。そのとき、肩甲骨も動かされるよう意識しましょう。
4.背中伸ばし
①両ひじを背後で近づけるよう寄せます。
②右腕を左斜め前に伸ばし、そのポーズのまま深呼吸をします。
ゆっくり息を吸い、ゆっくりと息を吐きます。そのときに、寄せた肩甲骨が動くのを意識して、体の横・背中が伸ばされるよう意識しましょう。
③①の状態に戻し、反対側も同様に行います。